
【研究職派遣】派遣で研究職をしたいけどどんな仕事ができるの?

「派遣で研究職を探しているけど、どんな仕事ができるの?」「研究職って、正社員じゃないと無理?」など不安に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
一般的に、研究に関連する仕事を「研究職」、派遣形態で研究職に従事しいていることや従事者のことを「研究職派遣」と呼んでいるようです。
派遣という働き方が社会的認知を得ている今、研究職派遣は幅広く求人があります。
今回は、研究職派遣について、研究職派遣の仕事の内容を掘り下げていきましょう。
目次
研究職派遣にはどんな仕事があるの?
派遣社員として研究職の仕事をする上で、どんな仕事があるのかということについて理解していく必要があります。
ここでは、研究職派遣の仕事について、求人の多い職種や業種を解説します。
研究職とは
研究職とは、さまざまな分野の研究や開発に携わる仕事です。
研究職は、研究段階によって、「基礎研究」「応用研究」「開発研究」に分類されます。
このうち、研究職の主な仕事としては、「基礎研究」と「応用研究」です。
研究職の職場についてもさまざまで、民間企業の研究所もあれば、大学の研究室や公的機関もあります。
さらに、民間の企業規模や企業の属性でいえば、大手、中堅、中小、ベンチャー、老舗などさまざまです。
研究職派遣の職種とは
研究職派遣の職種としては、研究者として従事している人もいますが、一般的には、研究補助者や技能者として研究者の補助をすることが多いようです。
研究機関で研究活動に従事する従業員・構成員・役職などのことを「研究員」と呼びますが、研究員には「主任研究員」と「一般研究員」があります。
主任研究員は管理職であり、研究計画の立案や後輩の育成・指導なども行うため、一般的には正社員が任命されますが、派遣社員でも任命されるのが非管理職である「一般研究員」です。
研究補助者は、主に研究プロジェクトで、研究者の実験補助者として器具の洗浄・滅菌・乾燥から計測作業やデータ入力まで幅広い作業を担います。
また技能者の仕事は、研究者の指示のもと研究室で行う実験データの分析です。
その他にも、研究所関係の事務職で研究所を裏方として支える仕事もあります。
研究所関係の事務職は、一般企業の事務職と同様に、一般事務、経理事務、医療事務などです。
仕事内容として、大学などの学術機関で行う仕事は、学術知識を基にして、技術や理論の発見をする基礎研究業務が主です。
また民間企業では、基礎研究の成果を製品やサービスに活かすため、応用研究を行います。
研究職派遣の主な仕事内容を一覧にすると以下のとおりです。
- ・データ解析を含む実験・考察
- ・研究に関する文献の検索や収集
- ・実験の準備・安全点検
- ・実験に使用する実験動物や培養細胞の管理
- ・実験に使用する物品・試薬品類の在庫管理・チェック・発注・棚卸し
- ・研究計画の立案・成果報告に関連する補助業務(書類作成など)
- ・営業・会議・実験・講習会・セミナーへの参加などのスケジュール調整
- ・予算申請・各種請求書・申請書の作成など
- ・その他補助業務
研究職派遣が多い業界とは
派遣で研究職の仕事ができる業界はさまざまです。
研究職派遣の求人が多い業界は、以下のとおりです。
関連 | 具体的分野 |
エネルギー | 電力、ガス、石油、プラントなど |
IT | 通信、インターネット、情報処理、ソフトウェア、ハードウェア、PC周辺機器など |
輸送・交通 | 物流、倉庫、鉄道、航空、海運、空運、陸運など |
素材 | 化学、繊維、鉄鋼、非鉄金属、ガラス、ゴム、セメント、紙・パルプなど |
製造 | 自動車・他輸送機器、ロケット、宇宙、建築・土木、機械、家電・電機、産業機械、精密機器、半導体、化粧品・生活用品、医薬品、食品、バイオなど |
その他 | 大学、公的研究機関など |
研究職派遣の求人の事例
研究職派遣にどんな仕事があるのか知るうえで、具体例な求人事例を見たほうがイメージを持ちやすいのではないでしょうか。
ここでは、研究職派遣の具体的な求人事例や、研究職派遣をする際に求められるスキルについてご紹介していきましょう。
研究職派遣の職種と仕事内容の事例
研究職派遣の仕事にはさまざまなものがあります。
研究職派遣の仕事には以下のような具体例があるので、把握しておきましょう。
分類 | 具体例 |
研究業務 | ・大学でのバイオ実験業務補助(細胞培養、遺伝子実験など)
・バイオベンチャーでの膜タンパク・アミノ酸導入に関する研究 ・医薬品の生化学実験 ・バイオセンサー開発 ・細胞の遺伝子クローニング実験補助 ・iPS細胞の分子メカニズム解明(細胞実験補助など) ・再生医療製品・バイオ医薬品の開発・製造企業の研究施設での幹細胞・遺伝子導入細胞等の細胞加工(血液細胞の培養担当、原材料の受入、細胞製造準備、細胞培養等業務の他、製造に関わる書類の作成整理、減菌作業、清掃、社員の補佐等一連業務) |
検査・測定・評価業務 | ・建材メーカーD住宅街壁の評価・分析(住宅等の外壁や屋根の建材のサンプル作成、サンプル品の評価、原料の運搬、原料の計量・混合・固め・切断、サンプル品の圧力・熱・強度などの物性試験)
・水溶性ユニーク素材の評価(ポバール樹脂の分析、前処理からのメタノールで抽出、乾燥後自動滴定器で分析、揮発分・かさ密度などの物性評価) |
分析業務 | ・化学メーカーで粘着剤開発補助(分析業務、依頼書の入力・編集、荷物の発送、電話応対など)
・工業向け化学薬品(洗浄剤など)の製品検査(データ入力業務含む) |
試作・開発業務 | ・医療機器の製造・実験サポート業務(試薬の調整、試作品の製造・試験・評価業務、データ入力など)
・化学メーカーでの新製品研究開発、ラボ実験、量産実験(無機化合物の研究開発:ラボスケール新商品の開発・試作・分析業務、ICP、電子顕微鏡、薄膜材料実験、X線回折分析、報告書の文書作成等) |
研究職関連事務 | ・大手石油メーカー研究所での事務サポート業務(研究員の事務アシスタント全般:実験データの入力・取りまとめ・チェック、報告書の作成、使用器具の受発注、倉庫内の備品管理、会議調整等) |
研究職派遣に求められるスキルとは
研究職派遣といっても、さまざまな分野の仕事があり、さまざまなバックグラウンドを持った人が幅広いスキルを活かして活躍しています。
研究職派遣を行う上で、どのようなスキルが求められるのかを把握しておくことも重要です。
研究職派遣には、以下のような知識や経験を含めたスキルが求められます。
- ・タンパク質実験、細胞培養実験、遺伝子実験、自然科学分野の実験などの経験やスキル
- ・有機・無機分析、ICP分析、HPLC分析、GC分析、MSなどの分析経験やスキル
- ・物性測定、電機測定、などの測定経験やスキル
- ・化学・物質工学、医学、薬学、生物・生命化学、栄養学、食品化学、水産、畜産、農学、資源、応用物理など自然科学の高専卒・短大卒以上の専門知識
まとめ
ここまで、研究職派遣の仕事内容をご紹介しました。
研究職派遣には、さまざまな業界、さまざまな職種の仕事があります。
研究職派遣にどんな仕事があるのかをイメージするためには、転職サイトや転職エージェントなどの派遣サービスに登録して、具体的な求人内容の事例を閲覧することが大切です。
幅広い選択肢の中から自身に合った研究職派遣の仕事を選ぶには、研究職に特化した派遣サービスを活用することをおすすめします。